Hiro's blog @ UBC

カナダの大学に留学してる日本人の、大学での日常や思考の記録です。

Twitterで海外から日本のインターン先を見つけた話。

こんにちは、久しぶりの更新になってしまいました。

この数ヶ月インターンに関して目まぐるしく動いていて、先日ようやく落ち着きました。滅多にない体験をしたので、ここにまとめようと思います。

TL;DR

簡単な事の顛末。

カナダの大学生である僕は、日本のあるIT企業にインターンする予定でしたが、企業側の都合によりインターンの条件を大幅に変更され、辞退しました。そのことをツイートしたところ、エンジニアやビジネスマンの間で拡散され、その後、Twitterで新たにインターンを募集したら、色々な企業から声をかけてもらい、その中から先日インターン先が確定しました。

目次

この記事では、以下の3つについて書きたいと思います。

 

僕の周りでのインターンの位置付け

僕はカナダのバンクーバーにあるUBCという大学に通っています。授業を取っているビジネスとコンピュータサイエンス、両学部の学生は多くが夏にインターンをします。

まず、2つ明確にしておく事があるのですが、僕がいう夏とは5月から8月のことを指します。これは、大学が3学期制であり、5月から8月が夏学期で休みになるためです。

また、僕らにとってのインターンとは、夏学期の間ほぼ4ヶ月フルタイムで働き、自分の専攻に関する実務経験を積むことを指します。多くの学生がこれを2~4学期分行い卒業するため、4年で卒業しない学生も多くいます。

なぜここまで多くの学生が夏休みを費やしてまで働くのかというと、そうでもしないと卒業後に職にありつけない、もしくは給料の低い仕事しか見つからないという状態に陥るためです。基本、日本のように新卒切符というのはほとんどなく、企業側が懇切丁寧に研修をしてくれることはないため、卒業後自分の持ってるスキルと職務経歴を武器に、それに合う仕事を探して就活をします。

なので、卒業して就活をする際、業務に関係のないバイトの経験しかない、勉強しかしてなかったとなると、他の学生時代に複数のインターンを通して業務経験を積んでスキルアップをしてる学生に対してどうしても見劣りしてしまいます。

また、僕を含め留学生の場合、それに追加して「カナダ人でない」というマイナス要因が既についています。企業側がカナダの国籍を持っていない人を雇う場合、ビザを発行するコスト+他の候補者に対してその人が優れている理由が必要になります。このため、多くの留学生は現地就職を目指して戦える専攻を選び、また卒業を伸ばしてでもインターンの経験を重ね卒業後の就活に挑みます。僕もその例外でなく、カナダで卒業後に就職をしようと思ったら、たとえ就活には有利であると言われているCS専攻であってもインターンの経験が必要になってきます。

日本でインターンを探していた理由

実は元々、今年はインターンはカナダで探していました。ただバンクーバーにオフィスを持っているIT企業10個ほどに申し込んで、書類選考を通ったのは競争率の高そうな大企業3社のみでした。大企業のインターンはやはり競争率も高いため、全落ちした時の保険も兼ねて日本のスタートアップでのインターンも探すことにしました。Wantedlyで長期インターンを見ていたら、一つ面白そうな企業を見つけ、面談をしたところかなり興味を惹かれたため、選考に移りオファーを頂きました。

日本のその企業に惹かれた理由ですが、事業のコンセプトが面白そうで今後のポテンシャルを感じたこと、自分の興味のあるUXに注力した開発を行なっていて、またそのアウトプットも多かったこと、面談した数人と波長が合い、思考が似ていたこと。といったところです。

しかしながら、そのインターン先である企業から直前になって期間の大幅な短縮と交通費、家賃の補助の取りやめという連絡を受け、さすがに別のインターン先を探さざるを得ない状況になってしまいました。

 

別のインターンを探すとは言っても、カナダの企業は既に募集を終了していて困り果てました。とりあえずこの件について他の人たちはどう思うかツイートして反応を見てみようと思い呟いたところ、思ってもなかったのですがかなり拡散され、そのツイートを見た人から経歴やスキルを公開してインターンを募ったらどうかと進言されました。

そう言うならやってみようと思い、経歴、スキル、履歴書を添付してツイートした結果、日本の多くの企業から声をかけてもらいました。

最終的にメガベンチャーから数件、スタートアップからは20近くDMを頂き、また、G社に勤めてる人からインターンへのリフェラルも書いてもらいました(結果的に時期が合わず辞退しました)。また、直接的なインターンの勧誘だけでなく、少しお話してみたいという人も多かったです。その方たちが言うには、海外の名のある大学に通っていること、コンピュータサイエンスだけでなく経営学も勉強していること、xRに興味を持っていること、など様々な理由に興味を持ってもらったみたいで、嬉しい限りでした。

そんなこんなで、テスト期間が終わり帰国した後、6社ほど訪問し、最終的にUbieという医療系AIスタートアップでのインターンに決めました。Ubieは医療の最適化をビジョンに掲げており、AI問診Ubieという事業をメインに行なっています。このサービスの目的は医師の業務の効率化で、患者が病院での受診時にタブレットを使って質問に答えることで、その病気の推測と提案、またその問診内容を電子カルテ用に変換します。

Ubieというインターン

Ubieという会社を知ることになったのは、インターンを募集していた時にしらじさんにDMを頂いたのがきっかけです。しらじさんも僕と同じくバンクーバーで大学時代を過ごしており、また同じ短大に通っていたのもあり、インターンの勧誘というよりは一度お話しませんか、という感じでした。バンクーバーの大学のCS系学部を出てエンジニアとして働いている日本人は初めてで僕も話を聞いてみたいなと思ったため、帰国した後一緒にランチに行き、その際にUbieという会社の説明も聞きました。

僕がUbieを良いと思ったのは、そのサービスが本当に社会にとって価値のあるものであることが大きいです。エンジニアとして仕事を探す上で、僕が一つ大事にしたいなと思っていることがあるんですが、それは自分の書いたコードが多くの人にポジティブな体験を届けられるサービスの一部になることです。もちろん給与や一緒に働く人、労働環境といった条件も働く場所を選ぶ上で重要ですが、個人的にモチベーションがなければおそらく僕はコードを書くことに価値を見出せないだろうなと思います。

その点、医療というのは、人口が減少していく日本の中で数少ない成長が見込まれる業界です。医師の数はこれから減少する中、高齢者の数は増え全体として医師の業務は増える一方であり、業務の効率化は至極必死です。そんな中、Ubieのサービスは業界から需要があるものであり、多くの現場で使われるようになれば、自分のコードが多くの人のためになると感じました。

また、もう少し詳しく掘り下げるならば、症状からいくつかの病気の予測をする機能に大きく価値を感じたこともUbieで働きたいと思った要因です。僕が以前付き合った人で難病を患っている人がいました。その人の病気は日本でも500人程度しかいないもので、多くの医師がその存在を知らず、誤診を多く受けたそうです。最終的に運良く病名を特定できる医師の元にたどり着き薬を処方されたことで、症状は良くなったようですが、その病気は薬を飲まずにいると死に至ることもあるものでした。その時思ったのが、医師もそういったマイナーな病気は知らないことも多く自分の知識上でしか診断ができない、ならテクノロジーによって最新の研究や新しい病気の情報を共有することで医師の情報量を増やしてあげれば、より多くの人を救えるのではないかと考えていたことが今回Ubieのサービスへの共感につながりました。

 

そんなことを思い、結果的にUbieで働かせてもらうことになったのですが、今までUnityやAndroidといった開発を多くしていたのに対し、今回Kotlinサーバーサイドのコードを書いているので、苦労も多いです。ですが、技術力のあるエンジニアたちや熱量の高い社員の方々に囲まれて、インターンの環境としては最高だと言えます。これから3ヶ月の間、できるだけ多くのことを吸収し、会社に貢献したいです。